婆推手帖〜ばばおしてちょう

母と叔母、時々姑+舅の推し活(親介護)記録

【高齢者トラブル】叔母が車を契約していた驚きの真相(1)

叔母が義叔父を看取り、ひとり暮らしになって約半年後、ある女性が現れました。それは叔母宅のご近所さん。叔母が近所付き合いをしていた方の娘さんなのですが、この人の出現で、私たち家族(姪の私と妹である私の母)は、穏やかな暮らしを日々引っ掻き回されるようになりました。

突然現れた叔母を母親以上に慕う女性

その人をMさんと呼ぶことにします。Mさんは30代、未婚独身です。叔母がお付き合いしていたご近所さんの娘さん。そのご近所に住むご夫婦共に大病を患っておられたのですが、義叔父が亡くなった数カ月後に奥様が他界。その後、そのご主人も半年も経たずして亡くなられてしまいました。

私もこのご夫婦とは面識があり、義叔父の具合が思わしくない頃、奥様が入院中、一時帰宅されていた時に、わざわざお見舞いに来てくださいました。

義叔父が亡くなった時にも、体調思わしくない中、わざわざ焼香に来てくださったのですが、まさかその後、数ヶ月後に奥様が他界されるとは思いもしませんでした。そしてその数ヶ月後、奥様の後を追うようにご主人も亡くなられたと聞いて、本当に驚きました。ご夫婦は長く闘病されていて、交互に入退院を繰り返されていたと聞いています。

そのご夫婦の息子さんは結婚後、転勤で遠方に住まわれていているらしいのですが、娘さんは独身、近くに住んではいるが、実家には戻ってきてはいない(両親が余命宣告を受けた後以降)と叔母から聞いていました。

その娘さんが、ご夫婦が亡くなられた後、実家に戻って来られたのが、私たち家族の混乱の始まりでした。

亡くなられたご夫婦の詳しい家庭の事情はわかりませんが、叔母から聞いているのは、娘さんは昔は働いていたが、今は無職で実家から仕送りを受けて一人暮らしをしているとのことでした。

両親は共に大病末期(緩和ケア段階)なのに、看病や介護のために戻って来ることはないと聞き、薄情な娘さんだな…と思っていました。

そしてその両親が亡くなった後、2匹の飼い犬を連れて実家に戻って来たMさん。

帰ってきても働いている様子はなく、彼氏もいないようで、実家でひとり暮らしをしていました。日中もずっと家にいたことから、叔母の家に頻繁に出入りするようになりました。

Mさんは小さい頃、よく叔母の犬を見に来ては、一日中、犬とガレージで過ごしていたようなことがあったと私の母が記憶しています。同年代の友達とは馴染めず、ずっとひとりで叔母の犬と遊んでいたようです。

Mちゃんが成人してから、会社勤めをした話は、向かいの奥さんから聞いたことがないわ、と叔母から聞いていました。

「Mちゃんは世間にうまく馴染めない可哀想な子」

というのが叔母の彼女に対する印象で「世間知らずな子だ、親が病気でもほったらかしだった」といいながらも、ひとりで暮らす寂しさもあり、頻繁に出入りする関係になってからは、叔母を慕うMさんのことは可愛い存在のようでした。

そのMさん、実家に帰って来てから仕事に行くことはないとのことで、一体どうやって生計を立てているのか?を叔母に聞いてみると

「たぶん親の遺産(生命保険等)があるんだろう」といい、「焦って仕事を探している様子もない」とのこと。叔母のところに来ては

「母親からは料理も教わらなかったから、おばちゃん教えて!」

と、毎日のように遊びに来て、一緒に食事して帰っていくとのことでした。

私は彼女に対して、【自分の両親の事は放りっぱなしだったのに、叔母には必要以上に構ってくる】という印象を持ったのですが、実際に両親をほぼ同時に亡くせば寂しいだろうし、叔母も友達が少ない人なので、話し相手になってくれるなら、正直ちょっと助かるな、と、Mさんが叔母を慕ってくれることを最初は好意的に受け止めていました。

しかし、それから数ヶ月が経った頃、叔母の家を訪ねる度に「これ、どうしたの?」と、見たこともない品々が家の中に増えていくようになりました。

頻繁に買ってくるいわれのない贈り物

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日に日に増える品々は、明らかに叔母が買わないようなものばかり。調理グッズや犬用のおもちゃや食器など、訪ねる度に品物が増えていくのです。

「どうしたの?これ?」と、叔母に聞くと

「Mちゃんがプレゼントしてくれた!」というのです。

仕事もしてないと聞いてるし、ネットで調べるとひとつ2-3000円はするようなものばかりだったので、何だか気持ち悪いな…と思っていました。

しかも贈り物だけでなく、

「このお菓子、Mちゃんが買ってきてくれた」

「昨日はお好み焼をご馳走になった」

「Mちゃんの家に、通販で取り寄せた焼肉を食べに行った」

など、Mさんは飲食の面でもかなり叔母に貢物をしている様子が伺えました。毎週毎週、数千円単位の贈り物になっていました。

私には次第に【度を超えた近所付き合い】のように思えてきました。

実は叔母は資産は持っていますが、金銭面には非常に細かく、自分が使うものに対してもかなりの倹約家で、私に頼んだ買い物についても、1円単位でレシートをチェックするような性格です。

しかも【あげるものには数十円でも使いたくないが、貰うものに対しての金額には無頓着】というところがあり、親族内でも【お金を持ってるのに金銭に対して細かすぎる】と有名でした💦

その叔母が、何の疑いもなくMさんから品物を貰い続けている事に不安を持った私は

「Mさんにいわれのない品々を頻繁に貰ってはいけない。何か嫌なことを頼まれても断れなくなるから!」

と叔母を叱りました。叔母も私に言われて初めてハッとした様子で

「確かにそうやな。これからは貰わないようにするわ」

と約束してくれました。

しかしそれ以降、叔母はMさんとの付き合いを私に隠すようになりました。

知り合いの店で新車を即日注文

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一番驚いたのは、そのMさんと付き合うようになってから半年ほどしてからのこと。2023年の3月のことです。母から連絡があり、聞いたのは耳を疑うような内容でした。

「姉(叔母)が夜に泣いて電話してきて『大変なことをしてしまった、翌朝我に返った』と言うから聞いてみたら、車の契約をしてしまったらしい」と。

私もあまりにも驚き、母からよくよく話を聞いたところ

①叔母自身、免許返納前にもう一度、車を乗り換えたい(現在79歳、車は10年目)

②しかし、姪(私)には乗り換えを反対された(免許返納をずっと言われている)

③Mちゃんには車を乗り換えたい話を前からしていた(但し、姪が反対している話はしていない)

④Mちゃんから友達(ディーラー勤務)が安くしてくれるから車を見に行こうと誘われた

⑤行って試乗したら「79歳なのに素晴らしい運転技術だ」と大変褒められた

⑥「来月すぐ納車出来ます、値引きも下取り査定も頑張らせてもらう」と言われ、注文書にサインした

⑦翌日、自宅に営業マンから「印鑑証明をこれから取りに行きます」と連絡が来たが、怖くなって契約をキャンセルした

と、聞けば聞くほど恐ろしくなるような話だったのです。

母が「どうして他人のMちゃんと2人だけで行くの!kiyo(私)に怒られるのわかってる?」というと、叔母は「解ってるよ!だから今日キャンセルしたんや!」と、逆ギレされたそうです。

しかし、私に「何故、車を買うことを反対されているか」を理解出来ていないからこそ、見に行ったその日に契約してしまい、翌朝になってから慌ててキャンセルしたんだと思います。

それまでに私は叔母には車の運転については、早々に止めてほしい旨をずっと伝え続けてきました。

高齢(今年で80歳)だということに加えて、昨年義叔父を亡くした後、叔母は首の頸椎を傷める病になり、3ヶ月間入院していました。

退院後、主治医からも首を再び傷める可能性があるからと【車の運転は止める方がよい】と言われていました。骨が溶けて頚椎部分がもろくなったままなのです。何か事故でも起こせば、たちまち麻痺や身体不随を起こす可能性もあります。

しかし交通の便が不便な地域に住んでいるということもあって、退院後、叔母は再び運転を始めていました。

また不安なのは首だけでなく、昨年末にした白内障の手術後、なかなか視力が戻っていないこともあったのです。

これらのこともあり、私は叔母には何度も何故運転が危険なのかを説明し、徐々に運転を止めるような生活に切り替え、免許は返納して欲しいと説得を続けていました。

なのに、そんなこともすっかり忘れて、Mさんと車を見に行ったその日に新車を注文(契約)してしまっていたのです。

しかし、一晩寝て冷静になって、私との約束を思い出したのでしょう。キャンセルしてすぐに母に連絡してきた叔母。

母には「自分がしたことが怖くなり、夜も眠れなかった。kiyoには怒られるから絶対に黙ってて」と言ったそうです。

本当に良かった。母には事後報告でしたが、きちんとクーリングオフが出来たんだと解り、一安心しました。ちゃんとした正規自動車販売店だったので、事なきを得ましたが、これが怪しい個人販売店であれば、あれこれ期間を長引かされ、契約取り消しは出来なかったかもしれません。

実は叔母にはこの頃から少しずつ【軽い認知症】が始まっている?と思うような言動が多々あり、私も用心深く見守ってはいたのですが、間一髪で助かった!という思いでした。

その時にはわからなかったのですが、叔母は既に【軽度認知障害】を発症していて、それが【認知症へと進行し始めていたのではないか】ということが、後からわかったのでした。

全く信用できないMさんの存在

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この事件(新車契約に同行)をきっかけにMさんに対して初めて強い警戒心を持つようになりました。30代半ばとはいえ、ある程度の常識はある方だろうと考えていましたが、それはこちらがいいように考えているだけなんだと思い知らされました。

母が叔母に

「今新車を買っても、来年の免許の更新が出来なかったら(高齢者講習で不合格になれば)1年しか乗れないのよ?」と尋ねると

「その時はMちゃんが買ってくれると言ってたし、Mちゃんが買わなければ、Mちゃんの親戚が買うと言ってる」

と言っていたそうです。

これを聞き私は、Mさんは「叔母が乗りたい車を一緒に見に行ってあげる」ではなく、近い将来、「叔母が乗れなくなれば、自分が乗る前提(または自分の親戚が乗る)の車を買わせる」のが目的で、叔母を販売店に連れて行ったのでは?と思いました。

ちなみにMさんの家に停まっている乗用車は、亡くなられたご夫婦の車で、年式は10年以上過ぎています。「自分の車は排気量が大きいから税金が高い」と叔母に文句を言っていたとも聞いています。

常識的に考えれば、独居高齢者の叔母ですから、まずは家族(私や母)に相談してから購入し、その車が乗れなくなった後は、誰が引き取るかは家族内で決めるような話です。(何百万円もの買い物で、家電を買いに行くのとは訳が違う)

しかし、何故それを近所に住む他人が主導して購入し、家族に相談するようには言わなかったのか?に、強い疑問を抱かずにはいれませんでした。私が毎週来ているのは知っているはずなのに。常識ある普通の人なら「姪さんに買っていいか聞かないと」と助言するはず。

Mさんは、叔母が首の骨を傷めて長く入院していたことも、白内障手術以降、視力が戻っていないことも知っています。(白内障手術した病院の診察について行ってくれたこともあります)

それなのに叔母に私の了解を得るようには一切話さず、車を見に行ったその日に叔母に今すぐ注文するように助言していました。

「今注文しないと、納車は何ヶ月も先になってしまう」

「今頼めば、来月には乗れる」

「今の高い下取り価格(査定)は今月までで、後はどんどん下がる」

と、営業マンが言い、Mさんからも言われた、とのことでした。(母から聞いた話ですが)

もう彼女に対して不信感しか抱けないようになりました。信用してはいけない人物です。

そしてこの【新車契約同行事件】以降も、私たち家族は、Mさんに引っ掻き回され続けることとなりました…。