叔母がご近所に住む女性と車を見に行った日に、契約までしていたことを後から知りました。この頃既に叔母は【軽度認知障害】から【認知症】へと進行し始めていたのでは?と思われます。翌朝、私に相談もせずに契約してしまったことが怖くなり、自ら注文をキャンセルした叔母ですが、ことの事態はちゃんと把握しておくべきだと、母から聞いた情報を元に、自分でもその経緯を後日、調べてみました。
- クーリングオフで注文をキャンセル
- 後見人は私。何か起これば責任を負うのも私。
- 自宅から遠く離れたMさんの知人の店で契約していた
- 再度契約する際は私に連絡して欲しいと伝える
- 車の契約の次は2人で1泊旅行に!
クーリングオフで注文をキャンセル
ご近所さんの娘さんである女性、Mさん(両親は病気で既に他界)と一緒に、Mさんの友人である営業マンの勤める店に車を見に行ったその日に、試乗し契約までして帰ってきていた叔母。
しかし翌朝、後見人である姪の私になんの相談もせずに決めてしまったと我に返り、翌朝「今日、車庫証明を取りに行きます」と営業マンから連絡があった際に、自分で慌てて注文をキャンセルしたのでした。
私はこの話を叔母から直接聞いたのではなく、母から聞きました。
叔母は母に「kiyoに怒られるから黙ってて」と口止めしていたのです。
それまでにも叔母はMさんから【いわれのないプレゼント】をいくつも貰っていて(しかもわざわざ買ってきた物ばかり)、今回の車の契約も彼女に言われるがままついて行き、即時購入契約となったのでは?と想像します。
私は叔母に「いわれのない物をしょっちゅう貰うような付き合いをしてたらあかん!」と言っていましたが、ひとり暮らしの寂しさもあってか、Mさんが構ってくれることが嬉しくて仕方ない様子。私に怒られて以降、叔母はMさんと付き合いを私に隠して続けていました。(母には黙っておれず話していましたが)
その手前もあり、叔母は「もう車はキャンセル出来たから、kiyoには話したくない。怒られるから黙ってて!」と、母に言っていました。
しかし母としては「もし後から車屋と何か揉めるようなことになったら大変だから」と、私にこっそり話してくれたのでした。
それでも今回の件については【キャンセルしたからもう済んだ】では済ませれないレベルです。
叔母がひとりで行って買おうとしたのなら「仕方ない」で済みますが、今回明らかになったのが、【Mさんが意図的に叔母に車を買うよう仕向けたのではないか?】と思われる行為が問題なのです。
ディーラーでの契約行為が問題なのではなく、Mさんの計画的な画策が問題なのです。
後見人は私。何か起これば責任を負うのも私。
私は常々叔母に車の運転を止めるよう話してきました。半年後の誕生日が来たら80歳です。車を買うどころか、車の運転自体を止めないといけない年齢に来ています。それなのに
①叔母にはもう、車に乗らないで欲しいのに、Mさんは叔母に新車を買い、今後も乗り続ける事を助言。
②叔母がその車に乗れなくなった時には、Mさんが車を買い取ると助言。
③もしMさんが車を買い取れなくても、Mさんの親戚が買うと補足助言。
これを聞いた時点で、既に3つの点について不信感。(後からもっと出てきますが)
何故、親族でもない知人レベルのMさんが(しかも近所付き合いが始まって、まだ半年程度)【乗らなくなったら私が車を買い取ってあげるから】というような、あまりにもMさん側に都合のいい話に、やすやす叔母がのってしまった(賛同してしまった)ことも問題なのです。今までの叔母からは想像もできない安易な決断。このことから
叔母の【認知能力の低下(軽度認知障害)】を改めて認識しました。
その点も踏まえて、私は母からこの話を聞いた後に叔母宅を訪問した際には、怒らないように優しく、叔母本人に「叔母ちゃん、車を買おうと注文したらしいな」と直接聞いてみました。
すると叔母はしぶしぶ注文書を出してきて私に見せました。
「勝手に契約したら怒られると思って、もうキャンセルしたよ!」
「人生最後の買い物がしたかった。最後にもう1回新車に乗りたかった。」
「車の運転を止めたら、私はボケてしまうから、まだまだ乗りたい!」
と言いました。
(やっぱり私が乗ることを止めて欲しいことは、全く理解出来ていない💦)
「でも、車に乗ることがどれだけ危ないことかを解ってくれたから、キャンセルしてくれたんやね?」
と優しく尋ねると叔母は
「そうや。だから止めた。車検が切れたら、もう運転は止めんとあかんのやろ?」と。
そして一番気になっていた「誰と車屋に行ったの?」と、カマをかけて尋ねると、叔母は「ひとりで行った」と言いました。
やはり叔母は、Mさんと付き合っているということを私には隠し通しました。
私からMさんとの付き合いを止めさせられるのが嫌なんだと思います。だから隠し通そうとしたんだと。
叔母は「でももう、新車はあきらめたから!」と、注文書をそそくさ仕舞ってしまいました。
書面を短時間しか見ることは出来ませんでしたが、なんとか注文書に書かれていた、販売店のディーラー名、今の車の下取り査定額、最終注文金額だけは読み取れました。他は見る前に仕舞われてしまいましたが、はっきりと注文書には、叔母の自署で名前が書かれていました。間違いなく叔母が契約したようでした。
Mさんと行ったことを隠した事について、本当ならもっと詳しく問い詰めたかったのですが(叔母が乗れなくなった後、彼女が車を買うと言っている話も合わせて)せっかく叔母本人から「運転は諦める」と初めて納得してくれているのに、これ以上責め立てるとまた「車に乗りたい!車を買う!」と再熱されるのも困るな…と思い、注文書を再び見せろと叔母には言えずに、その日は黙って帰宅しました。
自宅から遠く離れたMさんの知人の店で契約していた
翌日、私は今後のことも考えて(任意後見人の申し立ての際にも)契約の一連の話をきちんと確認しておこうと、契約した自動車販売店に電話して経緯を調べておくことにしました。
叔母は契約書をチラッと見せてくれただけでしたので、書かれていた支店名までは見ませんでしたが、書かれていた販売店(ディーラー)名が判っていたので、叔母の家から一番近い店に電話してみました。
一番近いその店は、叔母の家からは歩いていける距離(数分)にあり、過去にこちらで車を購入したこともある店舗です。
しかし、その店で調べて貰っても、叔母が車を注文した記録はありませんでした。
その次に叔母宅から近い店舗に電話しても、やはり同じく契約した記録はなく、そして3軒目に近い店にも注文の記録はなかったのです。
近くの店でないとするなら、一体どこに行って契約したの!?
謎は深まるばかり💦
すると、3軒目で電話した際に対応してくださったお店の方が「下取り査定をしてるならば、下取り車の方の記録が残っているかもしれません」と、下取り査定の記録から調べ直してくださいました。
その結果、叔母の家から10キロ離れた、6番目に近い店舗で契約していたことがわかりました。(全然近くないレベル💦)
叔母の家から車で20分以上かかる場所まで、Mさんに連れて行かれたとのことでした。「友達がいるから」と、連れて行ったのでしょうか?私はその販売店に電話してみることにしました。
再度契約する際は私に連絡して欲しいと伝える
叔母が契約した販売店がようやくわかり、直接担当者(男性)と電話で話すことが出来ました。
「叔母はひとりで来ましたか?」と私が尋ねると
「…お2人でお越しになられました」と、ちょっと気まずそうな口調で答えました。(電話受付時に認知症の叔母が勝手に契約してきた店を探している、と伝えてあったので💦)
担当者は落ち着いた声から察すると、Mさんと同年代ではなく、かなり年上の方の様に感じました。
「叔母と一緒に来られた方は女性ですか?」と私が聞くと「はい、ご近所の30代の女性の方です」と、はっきりと【30代の女性】と言いました。
この時点で【あ、誰が付き添ってきたか、事前にわかっていて売ったんだな】と思いました。
実はMさん、ぱっと見、30代には思えないような顔立ちで、普段着も年齢より老けたものを好み、化粧っ気もなく、チラッと見ただけでは40代に見えるような人です。
それをその電話口の営業担当者は、私が同伴者の性別しか尋ねていないにも関わらず、自分の口から【30代の女性】だとはっきりと言ったのです。
自分の知人が連れてきたお客様として対応したということでしたが、普通なら車を見に来た付き添いの方の年齢などはいちいち尋ねませんからね。
【高齢者、女性、独居】と、叔母の素性を最初から知っていて営業対応しているということも十分にありえました。
この営業マンに対して、私が先の3つに付け加えて不信感を持っていたのは、叔母に対して
④「今すぐ注文しないと、この値段では買えない」と言った(らしい)こと
⑤「今ならすぐ納車出来るが、後からだと何ヶ月も先になる」
と2人から(担当者とMさん)言われた(らしい)ということ
⑥契約書を見た際に、明らかに契約金額が安すぎる(通常の平均販売価格から)
という点でした。
契約した車種は、ガソリン車とハイブリッド車の2つの仕様があり、排気量も2種類ありました。
叔母が隠した契約書の金額からすると、売れ筋とは違う、商用車向きとして販売されている小さい方の排気量で、ハイブリッドではなくガソリン車。それに一番安価な基本ナビ以外のメーカーオプションを一切つけないようにしなければ、その金額には到底近づけないほどの最低金額での内容でした。
それまでに叔母は、数々の高級車(クラウンやシーマなど)に乗ってきた人です。今は小型乗用車に乗っていましたが、今回契約してきたのは、今の車よりさらに安価なグレードになる、オプションなども一切つけられていない仕様でした。
いくらお金に細かく、車に詳しくない叔母でも、最低グレードの商用車(バン)のようなオプションの全くない(基本ナビのみ)注文は、ちょっとおかしいんじゃないか?と感じました。また、高齢者向きのオプションで付けられる安全装置も一切付いていませんでした。大体、ハイブリッド車が売りの車種なのに、わざわざガソリン車をなんで買わないといけないの?と納得いかないことばかり。
以前に私との話の中では「車を乗り換えるなら、もう年だから安全装置が全部ついた車にしないと!」と言っていた叔母。
「次に買うなら全部付けないといけないね」と言っていましたから、余計に【ちゃんとグレードやオプションを説明し、きちんと叔母の意見を聞いて契約してくれたのか?】という不信感があったのです。
そしてその契約した当時の、普通車の注文後の納車期間を調べると、半導体不足から平均して1年、最短でも3-4ヶ月程でした。(我が家も同じ系列店で購入しているので、我が家の担当者にも確認済)そう考えると【一からの注文なのに即納】は、絶対におかしいのでは?と。
推測されるのは【他の人のキャンセル車を買わされたのではないか?】ということでした。(ディーラー持ちの余剰車)
しかし、今は既にキャンセル出来ているということが確認できているし、サインをしていた以上叔母の意思だと言われればそれまでになってしまうので(叔母の意思ではないという証拠がないため)、これ以上大事にはできないだろうと、私はその営業マンに
【叔母には軽い認知症がありますので、もう車には乗せられません。また契約したいというような連絡があった際には、すみませんが私まで連絡頂けますか?後見人として取消手続きをしますので】と伝えました。
また【付き添われた方から連絡があった際にも、知らせて頂ますようお願いします】とも伝え、私の連絡先を伝え、電話を切りました。
営業マンの方は何も知らずに叔母に勧め、契約しただけかもしれません。最低グレードの余剰車を決算までに処分したくて売りつけたのでは?と思うのは、私の個人的な見解ですし、契約時に同行していない身としては、何の証拠もありませんので、これ以上は追求できないなと思いました💦
とにかく今は無事にキャンセル出来ていたなら、それでいいと思うしかないと。無理矢理買わされることなく済んだ、それで満足と思うことにしました。
車の契約の次は2人で1泊旅行に!
この事件(新車契約に同行)をきっかけにMさんに対して初めて強い警戒心を持つようになり、それまでは独居の叔母を気遣ってくれるいい人だと認識していましたが、その考えは捨てなければ、という思いに変わりました。
ある日、母から聞いた話では、私には黙っていましたが、叔母とMさんとの付き合いはより親密になり、一緒に温泉旅行に行こうと叔母に言い出したのです。
普通から考えれば、30代半ばの独身女性と、向かいに住む80前の独居の老人が2人で温泉旅行?!と、びっくりするような話です。(近所付き合いの関係で)
その頃、母から聞いた叔母の話で「いよいよMちゃん、お金がなくなってきたからバイトに行くらしいわ」と聞いていたので、「お金がないのに温泉旅行?!」と、なんとも胡散臭い話にしか聞こえなくて…。車の一件からは何を聞いても裏があるようにしか思えないのでした。
①旅行支援で優待があるから、クエ鍋が安く食べれる
②犬も連れていける宿だから、お互いの犬を同伴出来る
③私が運転して行くから交通費も安い
と、叔母に空いている日にちだけを聞き、予約手配は全てMさんがしたとのことでした。
結局、私が誰と行くのかを聞くまで、叔母は話をはぐらかし、しぶしぶ「Mちゃんと行く、もうキャンセル代かかるから断れないと言われた」と言い、【せっかく誘ってくれたから、もう断れないから】を強調しました。
私は叔母に「Mさんに行く前に、宿名、金額を聞いて」と言いましたが「全部任せてるから聞きづらい」と、おかしな事を言い、明らかな【主従関係】が出来上がっているように感じました。対等な関係ではないのです。
「叔母ちゃんが聞かないなら、私が家まで直接聞きに行くわ!」というと「聞く、聞くから!」となり、聞くように約束しましたが、2人の怪しい関係には不信感しかありません。
Mさんがそう言ったり仕向けたりしてる訳ではないかもしれませんが、叔母側は明らかにMさん主導としている関係としているのが気になりました。
①旅行代金は各々払うこと
②交通費は運転代として、全額出してあげてもよい
③当日までに旅行代金をMさんに渡し、旅行にはお土産代と食事代以外の現金は持っていかないこと
④クレジットカード携行は1枚のみ、他は持っていかないこと
を約束させました。
結局、旅行から帰ってきて話を聞けば、
●社会性のない(しつけがほぼ入ってない)犬同士を初めて一緒に連れて行ったので、吠えて吠えてなかなか落ち着かなかった
●帰宅後に叔母の犬が体調を崩し、一週間点滴に通った(旅行前から調子が悪かったが、断れずに無理矢理連れて行った)
●旅行支援で貰えるクーポン券は、Mさんが持ったまま帰宅し「大阪では使えないから」と渡しては貰えなかった(全部Mさんが持ち帰った)
と、やはり「おかしな事を言ってるな」と思うばかり。しかし「3000円のクーポン券くらいで、ごちゃごちゃ言いたくない」という叔母の意思を尊重し、Mさんに尋ねるのはやめました。
結局最後まで、宿泊代金がいくらか叔母は話しませんでしたし、宿の名前も教えてもらえませんでしたが、どうやら行き帰りのランチ代やガソリン代、Mさんが友達へ渡すお土産代などは、全て叔母が支払ったようでした。
今回の様な案件を経験し、今後、叔母の認知機能がもっと衰えれば、このような事が増えてくるのだろうなという、いい勉強にはなりました。【叔母の認知能力は衰え始めている】ということを改めて実感し、確信することができました。
確かにMさんには、常識から考えればおかしな点がありますが、叔母自身の認知能力が衰えてきたがために、こんな事態を起こしてしまった、ということなんだと思えました。
今後はMさんに対し、
①全面的な信用はしないようにすること
②叔母にも警戒心をもたせること
③Mさんと距離を持ったお付き合いをさせること
この点を踏まえて叔母に改めて説明し、今後Mさんとのお付き合いについては、何かあれば必ず私に報告する様に約束してもらいました。