
突然の愛犬の急病で、認知機能が急激に低下してしまった伯母。母に「貯金のことも全部忘れてしまうで!」言われ、慌てて1人で脳神経外科を受診して来るも「全く異常なしと言われた!」と本人は上機嫌。しかし現状は日常生活にも支障が増えていたことから、私は伯母に内緒で病院に結果を聞きに行くことにしました。
本人同伴なしでも受診内容を教えてもらえた
今回伯母が1人で受診して来た脳神経外科クリニックに、私が電話で問い合わせると【患者本人の同伴がなくても受診内容や検査結果を教えてもらえる】ということで、すぐに伯母には内緒で聞きに行くことにしました。
2024年の8月、かかりつけの内科医から紹介状を書いて貰った伯母は脳神経外科を受診。認知症と高齢者てんかんの診断がついた伯母でしたが、その病院に通い始めてしばらくしてから、実はそれより前にこのクリニックを受診したことがあると、言い出したのでした。
しかし、その時既に先の病院で通院が始まっており、投薬治療も始まっていたので、この病院には転院しませんでした。
それまで伯母が通っていた脳神経外科は、伯母宅から片道3km程のところにありますが、この病院は反対方向に片道4km以上離れたところにあります。昔、自分で来たことがあったから(その時は車でですが)、今回、1人で自転車で来れたのかもしれません。
伯母のかかりつけの脳神経外科クリニックでは、必ず本人が同伴でないと、受診内容や検査結果を聞いたりすることは出来ません。しかし、こちらの病院では、本人同伴でなくても検査結果を教えて貰えるということで、私は自宅から片道30km弱の離れたこのクリニックまでやって来ました。
クリニックはキレイな病院で、とても混雑しており、順番を取るも「約1時間半待ちです」と言われたので、近くのマクドナルドで時間を潰して呼ばれるのを待ちました。
伯母の検査結果は驚きの内容でした
ようやく【まもなく順番です】の案内になったのでクリニックに戻りました。伯母の名前を呼ばれ、私は1人で診察室に入り、先生に今回伯母が1人で受診した経緯をお話しました。
「大丈夫ですよ。多いんですよ、家族さんが内容を尋ねに来られること」と言っていただいて、ちょっと安心しました。私は先生に
①一昨年夏に他院で認知症初期と高齢者てんかんの診断が出たこと
②しかし昨年夏から服薬も通院も本人が拒否して止めてしまったこと
③本人は病状が出るも認めておらず、失敗も周囲に隠していること
④認知症で服薬管理が出来ないので、介護認定を受け、現在要支援1で、週1訪看が服薬確認に来ていること
⑤高齢独居、子はいないこと
⑥現在、犬の看取り介護をしていて、せん妄が出て混乱し、慌ててこちらに検査に来たこと
⑦先の病院では、脳出血の跡があること、一部血管がとても細くなっている所があること、日常生活に支障を来し始めるもMMSEでは22点だったこと
などを先生に伝えました。
すると先生は
「そうなんですね。先日ご本人さんが来られた時には、最近物忘れがひどくなってきた、ということでしたが、検査をした結果、特に異常がなかったので、年齢的な物忘れの範疇だということをお伝えしました」ということでした。
そして驚いたのは、先生は「うちでは脳出血の跡も、血管の細くなっている所もありませんでしたよ?高齢者てんかん?そうですか〜何を見てそう言われたのかな?」と言うのです…!
え?何、何、何?!
脳出血の跡も血管の細くなった所もないって?!
気になる所は何もないと言われて、ビックリ!私が伝えた他院の結果の話から、先生も先日撮ったMRIの画像をその場で再度見直してくださいましたが、
「そういうのは見当たらないんですよね〜」と。
いやいやいやいや。私、先の病院で先生からMRI画像も見せてもらい、「血管の細いのはここですよ、脳出血の跡はこれですよ」と2回(初診時と1年後と)も見せて貰ったんですが…?!
しかも
「うちはMMSEではなく長谷川式なんですが、26点ありました」
と言われたのでした💦
え!え?!そんなに点数が高かったの!?
と、これにも本当にビックリでした😳
MMSEには動作確認が入るも(運動機能の指令が出来ているか)、長谷川式にはないため、MMSEよりは高めの点数が出る傾向にあるとは聞いていましたが、長谷川式で26点もあると「認知症ではない、MCI疑い」になってしまうのです💦
伯母が昨年夏に先の病院でMMSEを受けた際、結果は22点で【初期の認知症】という診断でしたが、それからも日常生活での認知機能にかなりの低下を感じられているのですが…😰
今はマイナンバーカードの保険証から、先の病院の通院歴や薬の処方歴を見ることが出来ますから、先生は私が伝えずとも他院の受診歴から、これまでのおおよその経緯は推察されているはずでは?と。
しかし、自身のクリニックでのMRI撮影と長谷川式検査から
【異常なし。次回は1年後に来てください】
と伯母に伝えたとのことでした。
私は先生に「血液検査はされましたか?」と尋ねると、血液検査はしていないとのことでした。色々話を聞いて、その検査結果や、先生の診断にモヤモヤした気持ちがありましたが【伯母が今、自分から来ようとする脳神経外科はここだけしかないのだから】との思いもあり、お礼を伝え、モヤモヤについては話さずに、そのまま黙って診察室を後にしました。
先生の経験値?!診断結果に大きな違い
私は帰宅してから、伯母が検査を受けた2つのクリニックのホームページを見比べてみました。開業時期もさほど変わらず、検査機器のMRIはシーメンス製の1.5ステラと、同じグレード。そうなると、所見が変わる要因としては、先生の経験値や診断力でしかないということか…と💦
今回伯母が飛び込み受診した先生より、先に通院していたクリニックの先生の方が、失礼ではありますが、遥かに経験値は高そうかと…。(学歴、複数の公立病院での勤務経験、役職経験では部長職に就き、センター長まで務められていた等)
また、MRIの撮り方にも、もしかすると差があるのかもしれない。設定された撮影間隔にスライスギャップが発生し、その間に脳出血や血管の細い所があり、映らなかったのかも?しれない。
また、今回の病院の先生からすれば、気丈に振る舞う伯母が4キロも自転車を漕いできて、1人で受診し、「最近物忘れが酷くて」と言うだけであれば、今回の診断は、妥当なのかもしれないな…と。
しかし、思ったのは【一番最初に受診した病院がここでなくて良かった】ということでした。
もしあの時、かかりつけ医が紹介してくれた病院がここであったなら、伯母はまだ、車に乗り続け、介護認定も受けていなかったのでは?と思いました。
先の病院で認知症と高齢者てんかんの診断がついたからこそ、伯母はしぶしぶ投薬を受け、車の運転を諦め、介護認定を受け、訪問看護が入ってくれているからこそ、今の状態(認知症初期レベル)を維持できているのではないか?と考えます。
1年半前にこのクリニックで検査を受けていたなら、今より悪い結果が出るとは思えず、今回のように【年相応の物忘れ】だと言われれば、伯母はきっと意気揚々として免許を更新し、さらに3年は車に乗り続けていたでしょう…。考えれば考える程、本当に恐ろしくなりました。
病院の診断1つで、その人の人生や家族の人生も変わっていたかもしれません。
私は病院で聞いた結果を母に話し、今後しばらく伯母の様子を見守ることにしました💦
認知機能テストは当てにならないと実感
脳神経外科で「年相応の物忘れ」と言われ、喜んでいた伯母。「やっぱり私はまだまだ大丈夫!後3年はこの家で1人で暮らす!」とご機嫌でしたが、現実問題である【愛犬の終末介護】からは逃れることは出来ず、日に日に弱っていく愛犬の症状が理解できず、再び母に毎日の様に何時間も電話をかけてきては「ご飯を全く食べない」や「便が出ないのは何故?」など、同じことばかりを尋ねてきました。
【貯金のことを忘れてしまう!】と慌てて脳神経外科を受診してきた伯母でしたが、事あるごとに「これはな、先生が言った年相応の物忘れだから!」と、【私が悪い訳ではなく、物忘れのせいだから】といちいち言い訳をする、屁理屈のような責任転嫁が始まりました…💦
母もずっと続く伯母からの鬼電に「あれだけ前の先生に謝って、薬を貰ってこいと言ったのに💢もう全部忘れても知らんからな!」と激怒し、しばらくは伯母の電話にわざと出ないようにしました。伯母の方も「あんな爺さん(先の脳神経外科の先生のこと)に頭下げるくらいなら◯んだ方がマシや!」と、売り言葉に買い言葉で、相変わらず、先の脳神経外科に対しては受診拒否。平行線は続くのでした。
再び母と相談し、【もう好きな様にやらせるしかないな】となりました。
今回の事で、「こうして認知症はまた少しずつ進行していくんだな」と認識。
【認知機能テスト(MMSEや長谷川式)は、あくまでも目安でしかなく、実際の機能の状態(程度)を正しく判定できる訳ではないんだ】
と言うことを実感したのでした…。きっと伯母のように「毎日毎日、おかしな事を言っているのに、認知機能テストの結果は、非認知症」の方は結構いるんじゃないか?と思いました💦伯母のような【元気な認知症】は、なかなか教科書通りにはいかないんだな…と思いました😮💨